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四万の個室サウナ
宿泊施設の一部をリノベーションした貸し切りサウナ施設である。
四万温泉は元来湯治場として栄え、多くの人を癒やす名所として知られている。この場所にサウナを設置することでより多くの人を癒やし、人を惹きつけることが期待される。
既存の木造2階建の建物は傾斜地に建てられており、その既存部は大きな空洞があり、片側が森に開いた半地下のような状態となっていた。その空間を利用しサウナを計画することとなった。
サウナを計画するにあたり、温度が1年を通して一定で、保温性のある半地下空間は地上に比べて適した場所といえる。
周囲は山に囲まれ自然が豊かな場所であり、美しい渓谷に面しているため自然を室内に引き込むようなサウナを計画した。 多くの地域では消防法の関係から開口部の面積が限定されるが、この地域ではそうした規定がないということもあり大開口を設けることができ、四万温泉の美しい森をサウナ内でも体感できるような空間とすることができた。
内装には周囲の自然との調和と肌触りを考慮し、耐水性の高いウエスタンレッドシダーを使用している。そこにガラス塗料を塗布することで温度差や湿度の差が激しい、サウナという特殊な環境下でも耐えれるように工夫を施している。
また、軒下の外気浴スペースと内部の仕上げを同一にすることでより外部と内部が一体的に感じれるようにした。
サウナの開口部は耐熱性を考慮し、強化ガラスとしている。 サウナの有効面積が5.74m2に対して、5.14m2の開口部とほぼ同じ面積の大きな開口が開放感と森との一体感を生み出すサウナとなっている。
2020.03
所在地 群馬県吾妻郡
主要用途 サウナルーム
地上2階/地下1階
床面積 9.95㎡
共同設計 YNY/西田庸平
施工 株式会社伊佐建設
撮影 星安康至 YNY/西田庸平
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